肥薩線を満喫! ~2019春の九州旅行(4)~

 九州旅行4日目。この日は「かわせみ・やませみ」「いさぶろう」といったJR九州お得意の観光列車に乗車して鹿児島中央を目指します。


4日目


■熊本→人吉・・・アテンダントなし?「かわせみ やませみ」1号

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▲熊本駅前の某ビジネスホテルに宿泊していたので、駅近なのは本当にありがたいですね。朝日が当たって綺麗な熊本駅へ早速向かいます。

 まずは熊本~人吉を結ぶ特急「かわせみ やませみ」で人吉へ向かいます。「かわせみ やませみ」は2017年3月に運行を開始した観光特急で1日あたり3往復運行されています。
 もちろん観光特急の売りであるアテンダントの乗務もありますが…実は平日の「かわせみ やませみ」1号・2号についてはアテンダントが乗務しておらず、しかも2号車に至っては全車自由席(こちらは曜日関係なし)。朝時間帯ということもありますが、観光特急としては珍しい形態でしょうか。

 早速、発車ホームの5番線へ向かいます。「かわせみ やませみ」はキハ47の改造車です。

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▲まずは1号車「かわせみ」。青色の塗装。平日の「かわせみ やませみ」1号ではこの号車は全車指定席。

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▲続いて2号車「やませみ」(人吉で撮影)。「かわせみ」とは違い緑色の塗装。こちらは全車自由席なので、今回は自分も2号車に乗車します。

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▲木を基調とした内装。このあたりはJR九州が得意とするところですね。

 2号車は全車自由席ということで座席が空いていれば、車内の色々な座席に移りながら車窓を楽しむことができます。実際にこの日はそれほど混んでいませんので、やはり1号は比較的乗車率が低いのでしょう。
 7:39に熊本を発車。しばらくは九州新幹線と並走、高架橋が沿線に続きます。

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▲九州新幹線の車庫。(写真には写っていませんが…)フリーゲージトレイン試験車両の姿も見えました。

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▲田園風景が続きます。

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▲8:04、最初の停車駅である新八代に到着。九州新幹線全線開業前の2011年3月までは特急「リレーつばめ」が新幹線と対面乗り換えを行っていたのも今となっては懐かしい思い出ですね。

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▲8:09、八代に到着。ここから肥薩線に入っていきます。駅前にある日本製紙の工場が凄い光景。

 肥薩線は球磨川に沿うようにして内陸部へ。車窓も一気に山らしい景色になってきます。

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▲球磨川沿いをカーブしながら人吉へ進んでいきます。あとで地図を見てみると、意外と九州新幹線が近くを走っているようで…もちろん新幹線は全区間トンネルなのでこのような車窓を眺めることができません。まさに肥薩線ならではの特権。かつてはこのルートが鹿児島本線であったわけですね…

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▲せっかくの自由席車両ということで、色々座席を移動してみました。車端部のステンドグラスの座席いいですね。


 途中の一勝地駅は”縁起がいい”駅名としても有名だったりしますね。
 渡あたりからは球磨川と分かれて人吉の街へ。


 9:12に終点・人吉に到着。

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▲ホームから見える人吉機関庫。2017年に1911年建設当時の姿に復元された石造りの機関庫です。幅は約16メートル、奥行きは約51メートルで現役の石造りの機関庫としては国内唯一の存在だとか。

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▲なんと、このタイミングでななつ星が入線!九州旅行1日目に博多を出発した便と人吉で再開するとは!ちなみに編成が長いので、ななつ星利用客が下車するまでは構内踏切の遮断器を降りたままです。乗客降車後は少し前進して構内踏切も通行可能になります。

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▲人吉駅の駅舎。ななつ星の利用客がアテンダントに先導されていました。


■人吉→吉松・・・絶景の「いさぶろう」

 人吉からの区間はなんと1日あたり3往復!山岳区間なので沿線人口は少ないですが…日本三大車窓に数えられるポイントなど日本を代表する絶景車窓区間です。
 その旅を盛り上げるのは熊本~吉松を結ぶ「いさぶろう」「しんぺい」。この区間が開通した当時の逓信大臣・山縣“伊三郎”からとった「いさぶろう」が下りの列車名として、当時の鉄道員総裁であった後藤“新平”からとった「しんぺい」が上りの列車名として採用されています。列車自体も1996年からの運行で、九州B&S列車としてはかなり歴史のある列車の1つです。

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▲10:04、熊本からの「いさぶろう」1号吉松行きが入線。熊本→人吉は特急ですが、人吉からは普通列車になります。(写真は大畑駅にて撮影)

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▲基本的に「いさぶろう」「しんぺい」は日によって編成は変わりますが、車内のほとんどは指定席。普通列車なので自由席は乗車券のみで乗車可能ですが、7席しか無いため注意です。車内は木製のボックス席が並び、落ち着いた雰囲気です。

 10:08、人吉を発車。人吉→吉松は4駅のみですが、距離は35.0キロあるんですね…

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▲まずは球磨川を渡ります。すぐに水無第一トンネル、水無第二トンネル…と入り、人里からどんどんと離れていきます。

 まずは最初の停車駅、大畑に到着。もともと機関車の信号所と給水所のために設けられた駅であるため、そもそも人家はありません。

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▲大畑では3分ほど停車。ここでスイッチバックを行います。

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▲方向転換のち、大畑を発車してすぐ停車。2度目のスイッチバックを行ったのち、再び発車してループ線へ。トンネルを抜けると車窓の眼下には先程発車した大畑駅が見えます。

 大野第一トンネル、大野第二トンネル、大野第三トンネル、大野第四トンネル…と過ぎ、かなり標高を上げていきます。

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▲ようやく2駅目の矢岳駅に到着。肥薩線最高地点である標高536.9メートルにあり、周囲の人家は数える程度。ここで5分停車します。

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▲ホーム近くには人吉市SL展示館があり、D51-170号機が保存されています。地元の農作物の販売も行われていました。

 ちなみに発車合図でベルを鳴らしてくださるので、それまでには車内に戻りましょう。
 10:55、矢岳を発車。全長2,096メートル矢岳第一トンネル内で熊本県と宮崎県の県境があります。

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▲矢岳第一トンネルを抜けると、進行方向左側には日本三大車窓に数えられる絶景ポイントが。正面には霧島連山が広がり、美しいです。減速運転なので、ゆっくり車窓を楽しむことができます。

 この絶景ポイントを過ぎると、一気に肥薩線は下り勾配へ。トンネルをいくつか抜けると、3度目のスイッチバックを行い真幸駅に到着します。

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▲真幸では5分停車。真幸駅は「真の幸せに入る」という縁起のいい駅名から人気だそうで。ホームには幸せの鐘があり、かつては鉄道マンたちが、仕事の安全を願って鳴らし続けた鐘とのことです。

 11:13、真幸を発車し、いくつかのトンネルを抜けた後、ついに吉松の街並みが…!


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▲11:22、終点・吉松に到着。4駅を1時間14分!ほとんど車窓は山ばかりであったので、久しぶりに街を見た…という感じでしょうか。本当に凄い区間でした。


■鉄道の街、吉松

 肥薩線と吉都線が発着する吉松駅はかつて鉄道の街として賑わったとのこと。肥薩線は旧・鹿児島本線、吉都線は旧・日豊本線であったので幹線の分岐駅であったということなんですね。

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▲吉松の駅舎。

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▲時間があったので吉松の鉄道資料館へ。C55-52号機が駅前広場に保存されるなど、吉松と鉄道の関わりがよく分かりました。


■吉松→隼人・・・最後の肥薩線区間

 吉松からは比較的平野部になり沿線人口も増えるため、1~2時間に1本は設定されている区間となります。

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▲12:29発の隼人行きに乗車。キハ47系2両編成。昼間の時間帯ということもあり、車内はそれほど乗客はいませんでした。(写真は隼人駅にて撮影)

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▲沿線は長閑な景色が広がります。暖かい春の日差しを浴びながらトコトコと走る姿は、まさにローカル線といった雰囲気。

 途中、あの有名な古い駅舎が残る嘉例川駅などを通り、終点の隼人には13:20に到着。かつて嘉例川→隼人は乗車したこともあり、このブログにも書きましたがもう5年前ですか…時の流れは早いなぁと何故か隼人駅で実感。


 日本の20世紀産業遺産20選にも選ばれている肥薩線。鉄道ファンにとって1度は乗車しておきたい路線の1つと言ってもよいかもしれません。


■隼人→鹿児島中央・・・絶景の桜島

 ここからは日豊本線で本日の目的地・鹿児島中央へ向かいます。

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▲14:26発の鹿児島中央行きに乗車。国分始発でしたが、817系2両編成の車内はほぼ満席。なんとか補助席に着ることができました。

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▲竜ヶ水付近からは錦江湾を挟んで桜島が。博多から徐々に南下してきて、ついに鹿児島に着くんだな…としみじみした瞬間でした。


 鹿児島中央到着後は、鹿児島名物の“白熊”を食べたりしながらゆっくりと過ごしました。
 この日は天文館近くのビジネスホテルに宿泊。



 今回初乗車の区間

・JR肥薩線 八代~嘉例川


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